2013年12月20日金曜日

『メタリカ・スルー・ザ・ネヴァー』なにもかもが熱い男たちの105分。

さて。これはなんの数字でしょうか。

うたのおねえさん 0%

miwa
ポルノグラフティー
Aiko        10%

倖田來未
浜崎あゆみ    40%

桑田佳祐
アジアンカンフージェネレーション
布袋寅泰
氷室京介
ラルク・アン・シエル 80%

デスメタル     99.8%

ヘヴィメタル・バンドであるメタリカは95%というところでしょうか。
解答は最後に。

この映画はライブ映像+ドラマ仕立ての映像という組み合わせが
あまりにもおもしろそうだったもので、最終日に滑り込み!

しかし。メタリカをIMAX3Dで観る日がやってくるとは。

だってメタリカが大大大‥大ーっ嫌いだったんだもの!
メタリカだけは瞬時にチャンネルを変えるくらい。
クリント・イーストウッドも打てそうなくらいのリモコン早撃ち。

だってね、ヘヴィメタだよ?
父は石原裕次郎とか高橋真梨子のファンで
最近はコブクロの追っかけだし。
母と姉はTOP40とか普通のポップ~ダンスミュージック
くらいまでしか聴いてないし。
好きになる以前にどこでどうしたら接するのか、ですよ。

当然一曲も自発的に聴いたことない。
タイトルも知らない。

そんなわたしが。105分も。IMAXで。しかも3D鑑賞してきました。
はるばる知らない街まで。

結果。

ドラマ部分は…むむむ。
カラオケのイメージ映像って感じ。
ストーリー、全くなし。
謎はきちんと解決してから終わってくれー。

しかし。
全く期待していなかったライブが意外と、
というかものすごくいいじゃないか!
(ファンの皆さますみません)
舞台演出も大掛かりで、炎はぼうぼうあがってるし
いろんなものを建てたり回したりサーカスみたいです。

メタリカの”顔”は2人。ボーカル兼ギター&ドラム。
そして他、2人いました。ギターとベース。
初めて見ましたがかっこええ。。。

顔が、じゃないですよ。演奏が。
いい顔もしてますけど。
音の重さが気に入りました。

うろ覚えだけどちょこっとだけ聴いたことあるかな?
という曲はなんと!最後の2曲でした。
ファンのかたはどれだったか当ててみましょう。

”Die! Die!" (死ね!死ね!)って叫んでるかと思われる
(間違ってたら教えて下さい)ところや
モッシュはかなりこわかったですが、
いい音満喫。

あーかっこよかった。



じゃあ。雑談。

メタリカのメンバーはみんな個性的。

ボーカル兼ギタリストのジェイムズ・ヘットフィールド。
2011年、「ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も
偉大な100人のギタリスト」において第87位。
横の太さを3分の2にした”マイティ・ソー”って感じ。
手足もすらっとしてスタイル抜群の、かっこいい50歳。

もうひとりはラーズ・ウルリッヒ。
変顔しながら心臓にどんどん響く、重いドラム叩く人。
”楳図かずおが描いたキューピーちゃん”が実体化したらこうなるはず。
下ネタもお得意なトーク担当らしい。女性からも人気とか。

この2人は超有名なので、リモコン瞬殺してても見分けられました。

それはそうと。その他のメンバーがかっこいいことに初めて気が付きましたよ。
2秒以上メタリカの映像観るの、なにせ初めてですから。

カーク・ハメット(ギター):ちまたで下手っぴだと言われているらしいけど
熱すぎず冷めすぎずちょうどいいからいい。上手いとか下手とか知らんわ。
あまりに気に入ったので知ってそうな人にメールしたくらい。
髪は天然パーマなの?

ロバート・トゥルージロ(ベース)
ほぼメイクなしの超人ハルク!ごっつ!しかしあの歩き方はなんだろう?
見た目と同じくらい音もものすごい重い。
が、他の動画で笑顔が繊細でとてもかわいらしく…
今回唯一の胸キュンポイントは彼。

よく出来たドラマみたいに、見た目がしっかり区別がつくので観てて楽しい。

舞台演出はさすが、チケットが即ソールドアウトになるアーティスト。

そこらのアクション映画よりも火薬を使っているかもしれない。
ステージのいろんなところで炎ぼうぼう、ばーんと爆発するたびに
ほぼ男性で埋め尽くされた客席から「ぅううぉおおおおおーーー」って大歓声が。

で、本命のドラマ・パートですが。
前に言ったとおり謎はしっかり解決しいや!と思ったんですが、
内容によっては逆にチープになるかも…??

まあ多分メタリカファンはエンドロール後まで観ずに、
DVDなら頭から観直してるだろうからいいか。

「大嫌い」が「へぇ、わるくないじゃん」へ。
食わず嫌いはいけませんな。

人って変わるんですよ。というお話。


ちなみに。来年1月に再公開決定したそうです。
見逃した方は劇場へぜひ!

2013年12月2日月曜日

『フィルス』 史上最低最悪最凶の刑事はなにを求めるのか。

映画『フィルス』。
R-18。こどもは見ちゃダメ。絶対。です。

でもR-18でも問題なく観られるのが、大人の特権!

アーヴィン・ウェルシュ。
ダニー・ボイル。
トレインスポッティング。
こちらが大好きな方、ピンときた方は読む必要が
ないですから今すぐ劇場に走ってください。

さて。

他人を蹴落とし、嘘をつき、罠にはめ、粉々に破壊する。
「警部補に昇進したい」史上最低最悪最凶の刑事、ロバートソン。

彼の目的は一体何なんだ?

尺の3分の2はやりたい放題な彼の行動を見せつけられる。
普通の人でもそれはだめだろう!!と思うのに
警官がやったら生理的にだめ。嫌悪感が倍増。

好きな映画と言いたくない。
予告編を貼るのもいやだ。
下品で、野蛮で、卑猥。最低。

クライム・コメディって書いてあるけどコメディなんてほんの少し。
酒ドラッグ&汚物やら裸やらそれ以上言葉にできないことが
出てくると前評判を聞いてたのに行ったの!?
と言われそう。

だけどね。
いやはや。
だってそんな最低な刑事に
ラストでは泣かされているんだもの。

彼の心の闇(という表現にしておきますが)は尋常でなく深い。
でもこれは、日々生きているあなたやわたしも大なり小なり抱えているもの。
戻れない一線を越えてしまった。ただそれだけ。
理解できないことはなにもなかった。


最後に。最低最悪な刑事役:ジェームス・マカヴォイ、Good job。
きみすごいわ。いつもは目をきらっきらさせている美青年なのに。

すぐ2回めを観たくなりました。
さていつ観ようか。

なみだ度:4






もっと作品を楽しみたい人へのプチ情報&雑談。

・原作あり。10年は前に出ていたけどまだ読んでいなかった。
まだこどもだったので(ウソ
トレインスポッティングは同じ作家さんなのに読んでないし
映画もあんまり覚えてない。
多分しっかり観てない。
これを機会に観直そう。

・そのシークエンスにその曲が!と思う箇所がところどころに。
Mr. Vainとか「ほんとにVainだよね…」ってシーンで笑った。
この曲ともう一曲は青春の思い出です。個人的に、夜遊び的な。
レディオヘッドは最重要ポイント。涙腺壊れる。

・ジェイムス・マカヴォイは撮影中毎日ウィスキーをがぶ飲みしていたらしい。
主人公と同じ、「反吐吐きたくなるくらいくそったれな気持ち」になるため。
あとは酒腫れするように。
そのためにラッセル・クロウと間違えていた方もいたとか。




実はこちらは再訳本。
表紙も差し替え済。




こちらが以前の出版分。


音楽はこちらで。
”Creep”は一聴の価値あり。
(でも映画が先、をおすすめします!)



意外とマカヴォイさんがジャケットに
登場するのはまだ少ないのかもしれない。

今度増えていくのだろうか?