2009年9月10日木曜日
国のために?それとも人のために? 映画:正義のゆくえ I.C.E.特別捜査官
アメリカを守る正義か。
人々を守る正義か。
移民局の捜査官。捜査に入った工場で
出会った、不法入国のメキシコ女性。
主人公の相棒とイラン系移民であるその父、弟。家族から
つまはじきにされているアメリカ国籍を持った妹。
わずかな希望を求めて移住した父。
韓国を離れたくなかった高校生ギャングの息子。
ユダヤ教信者と偽るミュージシャン志望の青年。チャンスを前に、
のどから手が出るほどグリーンカードが欲しい女優志望の若い女。
メインの関係のほか、さらに多くの人間が関わってきます。
それが場所を越え関係が絡まり、まるでペルシャ絨毯の如く
表に裏に紡がれていく。
対麻薬、武器などなら悪者がはっきりしていていいですが、
移民だとその人や出身国の事情などもあるわけです。
一概に追い出せばいいというわけにもいかない。
人としての、人に対する思いやりや責任感を忘れず
行動していた捜査官マックスをMr.インディー・ジョーンズが、
地味だけど見所のある深い役を見事に演じていました。
こういう映画こそ、心に残るんだよね。
実際の移民についてや、人と人との関わり方など
問題を提起してくれる作品。
重いテーマにかなり多い登場人物たちにも関わらず、人物や
話の見せ方やなかなか上手にきっちりまとまっていました。
ドンパチとかヒューどろどろとか惚れた腫れたもいいですが、
たまにはこんな映画もいかがでしょうか。
秋の夜長にはもってこいかと!
2009年9月19日(土)から公開。
正義のゆくえ I.C.E.特別捜査官
http://www.seiginoyukue.jp/
でも、なぜ”ゆくえ”ってひらがな??
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